安倍首相が決断する消費税増税の最終判断時期

消費税の増税については、2012年8月に可決していますが、景気条項による増税中止の可能性があります。

 

平均GDP成長率が、名目3%程度、実質2%程度に達しない場合は、増税中止となる可能性があり、その判断をする時期が近づいてきました。

★つに2013年10月1日:安倍首相は消費税の税率引き上げを決定しました。同時に景気の落ち込みを抑えるために5兆円の経済対策も公表しています。

●2014年4月:消費税5%が8%に増税

●2015年10月:消費税を8%から10%に引き上げ

 

消費税増税の最終判断時期と指標

7月26日の閣議後に麻生太郎財務相は、消費税の最終判断の時期について話しをしています。

●2013年4~6月期GDP(国内総生産)2次速報発表後の秋になる。

1.施行日の半年前に経済情勢を総合的に判断する。

2.9月9日に公表される4-6月GDP二次速報が「判断の大きな指標の一つ」 =8月12日に速報値、9月9日に確定値

3.9月5日・6日にロシアで開催されるG20首脳会議の後

4.G20首脳会議に提出が求められている「中期財政計画」の閣議決定は、消費税の最終判断が終わった後になる。

5.安倍首相は、選挙期間中の演説で有効求人倍率も重視する考えを示す。=8月の有効求人倍率は10月1日

 

日本四半期GDPの推移

消費税増税に関する要人発言

・麻生副総理兼財務大臣:消費税率引き上げは国際公約。

・内閣官房参与の浜田宏一教授:経済への影響を考慮して慎重な対応を求める。

・石破茂幹事長:リーマンやオイルショック級の問題がない限り延期は考えにくい。

・安倍首相:景気や物価の影響を再検討。増税の会氏時期や引き上げ幅を変える複数案を検討。

・消費増税時の広告表示指針を公表:消費税の増税を行ったときに広告表示や便乗値上げを避けるための対策を内閣で作成して発表しています。消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部

・「集中検討会合」が8月31日に終了し、出席した60人のうち、約7割の44人が、2014年4月に予定通り3%引き上げるべきと主張。
ただし、増税による景気の悪影響を緩和する経済対策の具体化が必要との意見が多い。甘利氏が意見をまとめて9月上旬に首相に報告を行う。

消費税増税の失敗例

・2011年1月に付加価値税を17.5%から20%に引き上げ=景気が悪化し、実質経済成長率は0%台まで落ち込む。

・1997年度に日本は、消費税を3%から5%に引き上げて景気が落ち込む。

●日本とイギリスの実質経済成長率推移

実質経済成長率の推移 - 世界経済のネタ帳

 

日本・英国とも消費税を引き上げた後は、実質経済成長率が明らかに落ち込んでいます。

消費税増税を止めた場合のリスク

せっかく回復しかけた経済や景気の流れを壊してしまうかもしれない以上、増税をしない方が良さそうですね。では、なぜ増税をしなければいけないのでしょうか。

日本の財政問題です。

日本の政府債務は、名目GDP比で200%を超える世界最大の債務国です。
政府総債務残高(対GDP比)の推移 - 世界経済のネタ帳

 

GDP比率でギリシャやイタリアを軽く超えるレベルです。この政府債務を減らし財政規律を取り戻す方法が消費税増税です。

もし、消費税増税を見送ったら、海外から財政規律に対して注文が付けられます。消費税の増税以外での政府債務を減らす方法を求められますし、日本国債の格下げ懸念もでてきます。

日本国債の格下げは、国債価格の下落(金利の上昇)を招き、円安進行やインフレ懸念の可能性も出てきます。

GDP:その国の経済成長率を把握する重要な経済指標(国内総生産)は、その国の経済規模を示す指標です。日本は、一次速報、二次速報(一次速報の約1ヶ月後に発表)と2回発表されます。内閣府のGDP公表データ

 

株価が大幅に上昇し、大きく円安に為替相場が動き金融市場は変化し、日銀の景気判断も回復傾向を出しています。統計上の数字でも景気回復が見込めた場合には予定通りに消費税増税という形になると思います。

GDPの数字が悪かった場合にどのような判断を下すのか?増税中止とした場合に国際的に納得できるシナリオを示せるのか安倍政権の正念場です。

まずは、統計および漏れ出てくる情報から政府決断の動きを見て行きましょう。

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