QQEの期限:日銀の「量的・質的金融緩和」は2年経過後も延長されるのか?

黒田東彦日銀総裁は10月7日の会見で、現行の「量的・質的金融緩和」(QQE)は予め期限を区切った政策ではないと話した。当初の目標とした「物価上昇:2年で2%」から、トーンを変えている印象を市場に与えた。

QQE実施時の期限:2015年4月4日

現在、株高と円安は達成しつつあるものの、日本経済の景気・物価面では、消費税増税の影響もあって不安視されている。日銀の追加緩和も金融市場やGDPで悪い数字が出ると催促される状況。

●日経平均株価と為替相場:2014年10月7日

株価と為替の動き

※GMOクリック証券の月足チャート

その中で、日銀は2年間という期間を意識せずに、継続する意思を打ち出しそう。それよりも物価上昇の2%を重視する方向。

総裁は会見で、2%の物価安定目標を2年で達成する考えに変わりがないかを問われ、「2年で2%をできるだけ早期に実現するため、量的・質的緩和を導入したのであり、その意図は変わらない」と強調した。ロイター

●総務省で算出している「平成22年基準 消費者物価指数 全国」

消費者物価指数

出典:総務省統計局

実際、建設現場では労働者不足が頻発している。長らく続いたデフレ経済の元、現場の建設作業員は転職や廃業した人員が多かったために、急遽、人員を募集しても集まらない。今後、東京五輪などで建設需要が盛り上がる中でボトルネックになる可能性もある。

円安についてもメリットだけでなくデメリットも指摘されている上に、消費税増税による大型商品の売上減少も出てくるだけに2015年4月にQQEを終了させるシナリオは実現性が薄い。

2013年4月に、日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現するため、「量的・質的金融緩和」を導入しました。「量的・質的金融緩和」では、マネタリーベースおよび長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長するなど、量・質ともに次元の違う金融緩和を実施しています。具体的な内容は以下のとおりです。日銀のウェブサイト

元日本銀行副総裁の武藤敏郎大和総研理事長は、2年で2%の物価目標達成は困難と発言。対応策も言及

  • 追加緩和の実施で期限を守る
  • 2%の目標は維持し達成期限を伸ばす

同じく元日銀副総裁の岩田一政氏は、2年は短すぎるとの意見で5年程度の中期的な目標にすべきとの見解を示した。両者とも2014年10月に入っての発言。

2014年10月8日

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