2012年秋:中国の政権交代に絡み不動産バブル崩壊の噂が出てきています。

中国の経済成長は、日本を追い越し「世界の工場」の座を奪い取っています。しかし、日本経済がバブルの後に失われた10年~20年を過ごしているように、中国バブルが崩壊するとの話が頻繁に登場します。

本当に中国バブルは崩壊するのでしょうか?中国経済の統計データと併せてご覧ください。

中国バブル崩壊の予兆についてのキーワード

・中国の政権交代
・欧州債務危機をきっかけとした世界経済の不調により輸出減少
・不動産バブル問題
・利下げ効果
・通貨問題
・反日デモや暴動

2012年8月21日、日銀の西村副総裁は、中国の急激な住宅価格上昇を踏まえ、少子高齢化などの人口動態の変化と「不動産バブル、住宅ローン急増が一致すると、金融危機が発生しやすくなる」と指摘。「中国は『危険領域』に入りつつある」と警鐘を鳴らした。

出典:ロイター

中国の政権交代

中国共産党の第18回党大会が、2012年10月半ばに開催される見通しが強まっており、翌2013年春の全国人民代表大会において習氏が国家主席に、李氏が首相に就任する可能性が高いと考えられています。

習近平氏(現国家副主席、58歳)と李克強氏(現第一副首相、56歳)は、2007年の第17回党大会で、胡錦濤国家主席と温家宝首相の後継候補に選ばれており、順当であればこのまま決まります。

ところが、ここにきて、後継者に内定しているはずの習近平氏の所在が不明になっています。

クリントン米国務長官や各国首相との会談を相次いでキャンセルした上に姿を見せないことから、失脚・クーデターなどの情報が流れており、後継者問題に絡むことから各国が見守っています。ロイターの9月11日のニュースによると水泳中に背中を負傷し療養中と最新情報が流れています。 その後、肝臓に小さな腫瘍が見つかり手術をしていたとの報道も出ています。

しかし、誰が後継者になっても、今の中国を一つの国としてまとめ上げること・共産党支配と資本主義経済の折り合い・経済成長の持続・少数民族問題・領土紛争などの課題を解決し前進することについては困難が予想されます。

重慶市共産党委員会書記「薄熙来氏」が失脚した事件もありましたので、そちらの詳しいことは、大陸浪人のススメ薄熙来失脚事件のまとめで、ご覧ください。

欧州債務危機による輸出の減少

順調に輸出を伸ばしてきた中国ですが、このところの世界的な不況により輸出の伸びが小さくなっています。

9月10日(ブルームバーグ):中国の8月の輸出の伸びは2カ月連続で3%を下回った。また輸入は祝日の影響を除いたベースでは2009年以来の減少となった。中国の成長鈍化と欧州債務危機の影響で、需要が国内外で抑制されている状況が示された。

税関総署の10日の発表によると、8月の輸出は前年同月比2.7%増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト36人の予想中央値(2.9%増)を下回った。輸入は同2.6%減で、その結果、貿易黒字は267億ドルとなった。出典:ブルームバーグ

中国経済の発展は、日本の高度成長期と同じようなスタイルです。

1.「輸出主導型の成長モデル」
2.「先行投資」で常に生産力を向上
3.低賃金・低価格で世界市場のシェアを獲得

ところが、世界中の景気が悪くなってくると、輸出の伸びが低下し、先々の需要を見越した投資が不良債権化し、低賃金に対しても賃金上昇圧力とライバル国の参入により競争力を失う可能性があります。

不動産バブル問題と住宅価格の下落

中国の住宅・不動産については、以前よりバブルを指摘されて、中国当局もバブルを抑えることに力を入れています。

その成果もあり、住宅価格の高騰は落ち着き、いわゆるソフトランディングの方向に進んでいますが、日本のバブル崩壊であったように、不動産上昇神話が崩れたときには、バブル崩壊による投げ売りスパイラルに陥る可能性があります。

中国の新築住宅価格の推移(出典:日銀レビュー)

中国バブルと住宅価格

NewsWeekでは、「住宅在庫」が積みあがっていると指摘をしています。

問題は不動産開発業者のほうだ。開発業者は住宅市場の将来に対する期待を下方修正している。住宅を造っても今までのように高くは売れない──そんな見通しが広がったために、着工はしたものの完成に至っていない「住宅在庫」が急速に増えている。高い伸びを続けてきた住宅投資も昨年の終わり頃から減少に転じた。newsweek:中国バブル崩壊

中国バブル崩を斬るの動画:2011年

中国の利下げ

中国人民銀行が6〜7月と2カ月連続で行った政策金利引き下げを行い、1年物貸出金利は31ベーシスポイント(bp)引き下げ6%に、1年物預金金利は25bp引き下げ3%としています。

目的は、景気テコ入れ策で、今後も追加投資や追加利下げの可能性が考えられます。

中国の政策金利

人民元や豪ドル:為替の動向

人民元は、完全な変動相場ではなく、管理変動相場です。そのため、ドル/円のように市場の売買結果による為替レートが変動せずに、ある程度、一定の価格水準をキープします。

人民元の為替レートの説明は、「すぐわかる人民元」が分かりやすくて良い内容です。

現在の人民元レートは、リアルタイム為替レートでご覧ください。

●2012年9月13日のレート

人民元のレート

CNY/JPY(人民元/円)レートは、12.2740-12.3050

中国への投資については、この秋の政権交代・住宅バブルの行方・輸出の動向・株価などを見ておき、危険な兆候に対処できるようにしておくことです。

一度、崩れ始めるとそのスピードは速いかもしれません。

2013年に中国ではシャドーバンク(影の銀行)について問題が生じています。

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