世界中で2億人の若者が失業している!格差問題が抑えられなくなる日は近い

米国のサブプライムローン危機以降、経済危機の流れは止まりません。各国の失業率は高いままで、特に若者の失業率の高さが目につきます。

世界銀行が2012年10月1日に発表した数字では、欧州債務危機などによる失業者が世界で約2億人に上り、うち約4割を25歳未満が占めるとして、若者が深刻な打撃を受けている現状を指摘しています。

EUとアメリカの25歳未満の失業率推移

出典:経済・投資を中心に時節やモバイルなど多彩で他愛もない情報(Garbagenews)をお知らせするサイトです。

日本でも、若者の非正社員化・年収下落が問題になっていますね。去年のサラリーマンなどの平均年収は、前の年を下回る409万円となり、平成元年と同じ水準にまで下がったことが国税庁の調査で判明しています。

2010年(平成22年)の年収などのデータ

スペインやギリシャの失業率の推移

下記グラフは、日本、スペイン、アメリカ、イギリス、ギリシャの失業率で、特にスペインとギリシャの失業率の高さは、社会不安が生じるレベルです。米国もこの失業率の高さに注目しており、QE3(量的緩和)を行う上で重要な指標にしています。

失業率の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

ユーロ圏の失業率は過去最悪

10月1日にユーロ圏の失業率が公表されましたが、引き続き、最悪の状況です。

欧州連合(EU)統計局が1日発表した8月のユーロ圏失業率は、季節調整済みで11.4%となった。前月も11.4%に改定され、失業率は1999年の欧州単一通貨ユーロ導入以降で最悪の水準に依然高止まりしている状況だ。
特に、債務危機に見舞われ、緊縮財政を余儀なくされている南欧諸国での雇用悪化が引き続き顕著だった。スペインの失業率は25.1%(前月は25.0%)、ポルトガルは15.9%(同15.7%)となった。
スペインの25歳以下の失業率は52.9%(同52.7%)と、2人に1人以上が失業している状況。

出典:時事通信

世界各国の失業率増加とその理由

なぜ、このような状態になったのでしょうか?それにはたくさんの理由があります。

●失業率増加の理由

・ユーロ圏内の国家間の差を無視した通貨統合
・グローバル化による新興国の成長と先進国の成長鈍化による平均化
・グローバル化によるナンバーワン総取りと競争激化
・新興国への製造業移転による国内空洞化
・国内の貧富の格差拡大
・規則の増加による公務員や準公務員の増加
・高齢化社会の拡大
・既得権益の維持による若年層の参入不可
・自国産業育成より外国の安くて良い物の導入優先
・金融機関・国民ともにレバレッジを効かせての買い物(不動産など)を行ってきたこと
・先進国で人口増加傾向が終了し経済成長サイクルの終わり
・企業の解雇規制強化:新人採用を抑えて既存社員を維持

若年層失業率は、行動力のある若者が将来への希望をなくし、仕事のスキルを身に付けることなく過ごしてしまうことから、大きな社会問題につながります。

さらに、安定した身分を保証されている人や大企業のCEOなどお金持ちとの格差が、お互いに憎悪を生み、格差の連鎖や壁を作ってしまいます。それがどれだけ悲劇的な事かは歴史が証明しています。

日本の人口ピラミッド

世界の人口ピラミッドが視覚的にわかるサイト「Population Pyramid」。国や地域・年代別に下記のように人口ピラミッドが出てきます。

日本の人口ピラミッド

スペインの人口ピラミッド

スペインの人口ピラミッド

日本の人口ピラミッドも将来的に苦しいが、スペインもいびつな形で苦しそう。

国家間の壁や格差問題

クリックすると拡大します。

国家間の格差

この地図によると壁の中と壁の外で人々が分けられています。
壁の中の人々は14%の人口で、世界の73%の収入を得ています。
壁の外の人々は86%の人口で、世界の27%の収入を得ています。
黄色い○:生活水準の高い都市トップ50
赤線:ガードのきつい境界線

そしてその壁の中の世界(特に米国)では、さらに小さな壁の世界があり、そこでは1%の人口が23%の収入を得ており、それは下層の50%が得る収入より多い。

出典:らばQ

上位1%の富裕層の所得割合と格差

特にアメリカで問題になりつつある上位1%の富裕層が占める所得割合についてのデータです。

上位1%富裕層が占める所得の割合についての推移

Top1%の収入

日米ともに、戦後、富が一部の富裕層から一般の人へ映ったことが分かります。ところが1985年あたりから、特に米国では、富の一極集中が始まっています。

レーガノミックスや冷戦終結・グローバル化・インターネットの拡大などがその理由に挙げられます。

上位1%富裕層の所得占有率

占有率(%) 備考
アメリカ 17.68
イギリス 14.25
カナダ 13.15
ドイツ 10.88 1998年
イタリア 9.35
日本 9.20
フランス 8.73
オランダ 5.38 1999年

出典:Chief Dream Officer 元データ: The World Top Incomes Database

2012年の米国大統領選挙の争点

2012年の米大統領選挙では、オバマ氏とロムニー氏の争いの争点にこの格差問題があります。

「努力をしてお金持ちになった企業家を優遇すべきか税金を払っていない人たちを優遇すべきか」

この言い方はロムニー氏陣営の言い分ですが、この文章自体に少し問題ありですね。

なお、両候補の主張についてはFXプロフエッサーのセミナー資料をご覧ください。

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