円安で経常利益が増える産業と想定為替レート

2012年の末から続く円安の流れは2013年も変わらずに安倍政権誕生以降、その動きを強めています。

日銀の白川総裁が3月19日に辞職する(4月8日が任期満了)ニュースが流れた後も金融緩和が加速するとの見方で、円安が進んでいます。

●ドル/円の週足

ドル/円の週足

2012年の9月は77円台だったのが94円台まで為替相場(マーケット情報)は動いています。

円安効果は3兆円

SMBC日興証券の渡辺浩志エコノミストの試算では、影響額が合計で4兆4722億円、円安による影響は2兆9598億円とのことです。

●円安による経常利益への影響度

電気機械や鉄鋼・輸送機械などへプラス効果は大きく、輸入を行う石油業界はマイナス効果になっています。

業種

公共投資

(10兆円)

円安効果

1ドル=90円

フィードバック効果

影響合計

電気機械

2.0

73.0

3.7

78.7

鉄鋼

19.8

45.6

13.5

79.0

商業

0.4

36.3

0.4

37.1

輸送機械

1.1

33.5

6.8

41.4

一般機械

1.3

22.1

4.0

27.5

その他の製造工業

9.7

20.6

8.6

38.8

窯業・土木

21.0

16.2

4.2

41.4

化学製品

1.5

6.0

3.1

10.5

パルプ紙・木製品

10.1

3.1

2.1

15.4

金属製品

14.6

0.7

2.5

17.8

情報通信

4.0

0.1

1.3

5.4

建設

13.1

0.0

0.7

13.9

対事業所サービス

5.4

0.0

1.8

7.2

運輸

3.7

0.0

2.4

6.0

不動産

1.0

0.0

21.8

22.8

飲食料品

0.1

-2.8

0.1

-2.6

非鉄金属

5.3

-8.6

5.6

2.4

石油石炭製品

1.5

-10.5

1.0

-7.9

全産業(伸び率)

3.2

13.6

3.8

20.5

全産業(金額)

6898億円

2兆9598億円

8225億円

4兆4722億円

※公共投資は10兆円の増額、為替レートは1ドル=90円(想定レートは78.8円)、輸出増加や設備投資増加のフィードバック効果。

出所:SMBC日興証券

業界ごとの2012年度の想定為替レート

                   通期               下期   
繊維            78.99円(79.14円) 79.00円(79.16円)
木材・木製品        79.09円(78.39円) 79.18円(78.71円)
紙・パルプ         79.49円(79.52円) 79.50円(79.53円)
化学            79.27円(79.52円) 79.25円(79.60円)
石油・石炭製品       80.54円(80.11円) 80.44円(80.32円)
窯業・土石製品       78.15円(78.01円) 78.24円(78.09円)
鉄鋼            79.40円(79.00円) 79.36円(79.00円)
非鉄金属          79.31円(79.47円) 79.68円(79.53円)
食料品           80.29円(80.33円) 80.21円(80.24円)
金属製品          79.87円(80.18円) 79.84円(80.26円)
汎用機械          77.67円(78.31円) 77.71円(78.39円)
生産用機械         78.78円(78.92円) 78.56円(78.68円)
業務用機械         78.35円(78.21円) 78.27円(78.20円)
電気機械          78.28円(77.92円) 78.22円(77.85円)
造船・重機とその他輸送用機械79.91円(79.80円) 79.97円(79.86円)
自動車           79.81円(79.82円) 79.61円(79.81円)
出典:ロイター

マツダは、2013年3月期の想定為替レートを1ドル81円・1ユーロ104円に修正。【2月6日】

2013年の新想定為替レートとしては、1ドル85円程度に想定する会社が増えています。

2013年3月期の業績予想を修正

日経新聞による経常損益の業績予想カッコ内は修正額

円安効果で上方修正

トヨタ自動車:12,900億円(1,100億円プラス)

ダイハツ工業:1,430億円(130億円プラス)

富士フィルムHD:1,100億円(50億円プラス)

リコー:675億円(50億円プラス)

日東電工:710億円(40億円プラス)

中国減速で下方修正

三菱電機:400億円(1,400億円マイナス)

日立製作所:3,300億円(700億円マイナス)

住友商事:3,080億円(490億円マイナス)

商船三井:-280億円(60億円マイナス)

旭化成:880億円(50億円マイナス)

このページの先頭へ