今、テレビや街には保険のCMや看板がたくさん。空前の保険見直しブームが起きています。
加入率はすでに80%近い数字を誇っていますから新規契約よりも既存契約の変更を行っている方が多い。40兆円市場とも云われる保険市場を狙って様々なビジネスが起きています。(日本人の生命保険加入データ)
生命保険会社の競争激化
2008年に起きたリーマンショックは、世界最大の保険会社「AIG」を苦境に追い込み公的資金で救済されました。さらに世界的な金融不況により各家庭でのマネープラン見直しが起きその第一候補にあがったのが生命保険。

同時に、海外の外資系保険会社そしてネット系生命保険会社が国内生保の牙城を崩そうと参入開始しました。既存の国内生保はいわゆるGNP(義理・人情・プレゼント)攻勢中心だったために営業チャンスがあると見たわけです。
一度、契約してもらえれば、毎年何もしなくても世帯ごとに年間10万円~40万円のお金を売上にできるわけですから通常の商売に比較しても有利な仕事。(もちろん保険金支払いやケアなどはありますよ)
新たなチャネルの創出
こうして従来の営業ウーマン頼りのスタイルからネットや中立的な窓口相談による見直しが激化することにな・
- インターネットで販売することで低価格化
- 通販やコンサルティングセールスの活用
- FPや保険相談窓口会社の増加
2006年の手数料自由化
2006年4月に保険業法施行規則が改正され、保険の手数料部分にあたる付加保険料が各社で自由に決められるように。そのため価格競争が激化し、地代や人件費の安いネット系会社が躍進。
同じ保障内容でも保険料が異なることに。
しかし、金融ビッグバンによって、保険料は各保険会社が自由に決めても良いこととなり、「同じ保障である」のに「保険料が異なる」という状況に変わりました。つまり、保険も、しっかりと商品を比べたうえで契約をするのが、当たり前となったわけです。サーチナ
ライフネット生命の出口社長は、様々な保険業界についてのデータを公開しています。それまでは各社がデータをできるだけ公開しないことで高い保険料を維持していた部分があると思います。
保険金の不払い問題
2005年には、保険金の不払いがメディアで報道されて大問題に。営業マン自身が理解できないまま販売したり支払い条件が複雑すぎたりと問題点が続々と。
生命保険では、2005年(平成17年)2月20日に発覚した明治安田生命保険による死亡保険金の不当な不払いが発端となった。一方損害保険では、2005年2月に行われた金融庁による富士火災海上保険の検査にて自動車保険の特約で不適切な不払いが見つかったことが発端となった。wiki
ほとんどの会社が対象となり続々と事例が発覚。人々の信頼を失ったことも今の見直しブームの要因と言える。
新たな保険に求められる内容
保険会社が倒産してしまうと国民の大切なお金に損失を与えるこから横並びによる護送船団方式が取られていた時代から自由に商品や保険料を設計できる時代が到来しています。
その中で見直しを行う場合には、取りあえず入っておけばいいのではという考えではなく無駄を省くことが求められている。
1.低価格化によるコスト削減:家計を助けてくれるように毎月の支払額を減らしたい。
2.不払いを避ける:実質無意味な保障を無くしシンプルで分かりやすい保険に加入
3.金融商品の多様化:保険に貯蓄要素を足したものは、自分で資産運用をした方が有利なことも
複雑になればなるほど、保険料や支払う手数料が多額になることは金融商品の常識。保険も同じ。また、支払う保険料に対してお得な保障内容かどうかというコストパフォーマンスの視点を持って見直しに挑みましょう。