日本人の生命保険加入率や加入額のデータ
生命保険を真剣に検討するには、保険会社の言うことが正しいかどうかを判断するための情報が必要です。データは、都合の良い部分だけを取り出すことができるため、幾つかの角度から検証を行うことが大切です。
例えば、1世帯あたりの平均貯蓄額が1,664万円というデータがありますが、平均値を下回る世帯が67.9%と約7割を占めているように、全員が保有しているわけではなく、一部のお金持ちが平均を引き上げているのです。
生命保険についても死亡率データや入院時の日数や費用のデータなどと併せて見ていきましょう。
また、データの取得元などにより数値などが異なるケースもあります。
データは、生命保険文化センターの平成22年度生活保障に関する調査が出典です。
生命保険の加入率
生命保険加入率 | 全生保 | 民間保険 | 簡保 | JA(農協) | 生協・全労済 |
---|---|---|---|---|---|
男性 | 79.0 | 63.4 | 10.5 | 6.4 | 11.7 |
女性 | 79.5 | 56.6 | 16.2 | 6.2 | 15.4 |
生命保険の加入率は、男女とも80%近い数字です。外国との比較データを調べると下記の記事が見つかりました。
確かに日本の加入率は高いですね。
日本国内における2009年の生命保険の世帯加入率(個人年金保険を含む)は90.3%であり(※)、シェア1位のアメリカでの生命保険普及率は78%、第2位のイギリスでは40%であることと比較すると日本の生命保険に対する意識は高いと考えられる。
生命保険の加入金額についてのデータ
●生命保険加入平均金額(全生保)
男性:2,043万円
女性:944万円
● 生命保険の加入金額詳細(%)
このデータを見る限り、生命保険の金額は、男女とも1,500万円未満が多いことが分かります。
男性で42.1%、女性で72.7%が、1,500万円未満の保険に加入しているのですが、男性は、2,000万円以上の方も38%いる上に、5,000万円以上の保険金の方も8%いることから、平均金額を引き上げています。
●生命保険の死亡保険希望額 (%)
面白いデータがこの死亡時に貰える保険希望額です。実際に掛けている金額より高いのは人情として分かるのですが、1,500万円~2,000万円の希望者があまりにも少ないこと。
上記の掛けている金額でも少な目だったのですが、あまりの少なさにデータミスを疑う程。現実的な数字になるのですが、現実主義者と楽観主義者(?)の狭間なのかもしれません。
●平均値
男性:3,566万円
女性:1,720万円
●生命保険の年間払込保険料の金額(%)
年間保険料 | 12万円未満 | 12~24万円未満 | 24~36万円未満 | 36~48万円未満 | 48~60万円未満 | 60万円以上 | 不良 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
男:平成22年 | 22.3 | 31.5 | 19.9 | 9.8 | 4.7 | 5.7 | 6.1 | 25.4万円 |
男:平成10年 | 9.5 | 25.4 | 25.3 | 13.3 | 7.6 | 12.5 | 6.3 | 35.8万円 |
女:平成22年 | 37.2 | 31.8 | 13.8 | 5.9 | 2.3 | 2.6 | 6.4 | 18.5万円 |
女:平成10年 | 22.7 | 35.8 | 18.8 | 7.6 | 4.4 | 5.8 | 4.9 | 24.4万円 |
そして、生命保険の年間払込金額データです。このデータを見ると平成10年と平成22年の保険料が大幅に下がっています。男性の平均が25.4万円、女性の平均が18.5万円です。
男性で10.04万円、女性で5.9万円安くなっています。外資系保険とインターネット専業保険の登場とデフレにより、保険の小口化が進んでいることがうかがえます。
生命保険会社および営業マンは敵ではなく味方につけておく相手ですが、やはり加入者側もそれなりの知識を身に付けてから保険の契約や見直しをおこないましょう。
また、1世帯あたりの年間払込保険料(個人年金保険の保険料を含む)は平均45.4万円となっています