生命保険の予定利率は銀行の利子よりお得なの?

生命保険の運用利回りが予定利率です。皆様、生保の予定利率と銀行の預金利息は、仮に同じ1.0%でも違うものであることをご存知でしょうか?

銀行預金よりお得な予定利率?

最新の金利を見ても、日本国債の10年物で約0.95%の時代の中で、生命保険の予定利率が0.8~1.5%と高い事について疑問に思いませんか?

生命保険会社は、「資産運用のプロ集団だから高い運用利回りを出せて顧客に還元できる」なんて事はありません。そこには、一つのからくりがあるのです。

生命保険の謎

銀行の利息

もし、銀行の利息が年率0.5%の場合、あなたが100万円を預けると1年間で5千円の利息が付きます。これは、預けた預金全額である100万円×0.5%=5千円という計算です。

つまり、銀行は、預けた金額全額に対して、利息を計算します。

生命保険の予定利率

生命保険の予定利率は、銀行とは違います。生命保険の場合は、保険加入者が支払う保険料から生命保険会社の経費(運営費)を差し引きます。この差し引かれた残額に予定利率を掛けるのが生命保険会社の予定利率の考え方です。

つまり、生命保険会社は、保険料から経費を差し引いた部分に対して、運用利益を計算します。

なお、生命保険の経費はかなりの金額になります。

おそらく、この事を知らない方は多いのではないでしょうか。

実際、お金や保険の専門家であるはずのFP(ファイナンシャルプランナー)ですら、知らないもしくは話したくないのか、この事を説明せずに、「予定利率の高いお宝保険がお得」「銀行預金より高い生命保険の予定利率がお得」と話している例を見かけます。

生命保険会社の予定利率の告知

この予定利率について、ずるいのは、生命保険の営業マンのセールストークから生命保険会社のウェブサイト・パンフレットに至るまで、勘違いを助長するようなつくりになっていることです。

営業マンは、予定利率が高いことが特徴です。こんなに高いのですよ。と言いますが、経費を差し引いた残額×予定率であることは、かなり突っ込まないと話しません。

ところが、パンフレットや約款をよーく読むと、注意書きなどでちゃっかりと必要経費を差し引くことが書いてあります。

ある生命保険会社に記載されている予定利率の説明では、「指標金利の公社債の金利の平均値の上下1.0%の範囲で定める利率から保険関係費を差し引いた利率です。」と注意書きにあります。

もし、予定利率が1.0%の生命保険があり、銀行預金の利息より高いですよと言われれば、消費者は、銀行預金と比較してお得と思い込みます。 その誤認を利用しているところは、これから、生命保険を販売していくに当たり、大きな問題になると思います。

生命保険業界の変化

実際、デフレの影響で、生命保険の掛け金や保険料が減っています。

男性の生命保険の年間払込保険料の金額は、平成10年の35.8万円から平成22年の25.4万円まで約10万円下がっています。 生命保険の加入率等のデータ

これは、デフレで収入が減ったことと、ライフネット生命に代表されるネット専業保険会社の登場で保険料が安くなったことの二つが主な理由といえるでしょう。

保険に入る時には、今までののような人情(GNP)などではなく、しっかりと真実の説明・告知をしたうえで、必要な保険に入るスタイルになることを望みます。

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