支払った保険料の使われ方:生命保険の値段のうちわけ

保険料として支払われるお金のうち、何割が純粋な保険料で何割が経費なのかは気になるところですね。

特に予定利率という生命保険の運用益は、保険料から保険会社の経費を除いたお金に対して利率を掛けますので、原価率(経費率)について知りたい方も多いと思います。

この原価率は、ライフネット生命が、2008年に公開した事例がありますが、ほとんどの会社では、現在(2012年7月5日)でも公開していません。ライフネット生命が公開して以降、原価率・純保険料の定義方法、公開の是非など議論が沸き起こりましたが、完全公開の方向には進んでいません。

そのため、純保険料・予定利率・手数料などの正確な定義は、はっきりしていない面があることについては、ご承知おきください。

ライフネット生命の付加保険料率

ライフネット生命は、このように考えて、11月21日に、中間決算に合わせて付加保険料率の全面開示に踏み切りました。

具体的には、死亡保険(定期)「かぞくへの保険」を例に挙げると、30歳男性、保険期間10年、保険金額3,000万円の場合、月額保険料3,484円のうち、815円(23%)が保険会社の運営経費に相当する付加保険料となっています。

ライフネット生命:出口社長のブログ

ライフネット生命は、店舗や営業マンを持たないネット生保で経費の安さを「売り」にしています。それでも、保険料のうち23%が経費となりますので、他の生命保険会社の経費はもっと高いと予想できます。

金子哲雄氏の「値段のカラクリ」より生命保険の値段

流通ジャーナリストの金子哲雄氏が、「値段のカラクリ」という本で、「生命保険の値段」を書いていますので、ご紹介いたします。

これでわかった!!値段のカラクリ

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●原価率(純保険料)を2,669円で統一した場合の生命保険の値段

原価 手数料 保険料 手数料率
A社 2,669 3,936 6,605 59.6%
B社 2,669 4,091 6,760 60.5%
C社 2,669 3,512 6,181 56.8%
D社 2,669 2,401 5,070 47.4%
E社 2,669 3,301 5,970 55.3%
F社 2,669 815 3,484 23.4%

単位:円、出典:値段のカラクリ

一番安いF社が23.4%の手数料率で、それ以外は約50%強の手数料率です。

こんなに生命保険に手数料がかかっていることをご存知でしたか?

生命保険料の内訳

純保険料

純保険料は、保険料の中で、死亡など契約者に支払うお金(実際の保険金支払いに充てられるお金)のことをいいます。

これは、実際に支払われた額ではなく、年齢ごとの死亡率などを利用して生命保険の計算を行う専門職(アクチュアリー)が行います。

予定利率で算出する保険料を運用して得られる利益も純保険料の中に含まれます。

手数料(付加保険料)

生命保険会社の運営にかかわる経費です。社員や営業マンの人件費・不動産の賃貸・購入費・広告宣伝費などが経費です。

生命保険は、一度、販売すれば、毎月、保険料として、保険会社に入る非常にありがたい仕組みです。そのため、営業マンに大きな人件費をかけても元が取れていました。営業の世界で高収入を稼ぐスター営業マンの多くは保険の営業マンでした。

もちろん、経費は他の産業でも必要となるお金です。まったく経費の掛からない保険というものはありません。

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