大きな責任を求められる保証人制度の基本

賃貸住宅を借りる時や銀行からお金を借りる時には、多くの場合、保証人が求められます。保証人とはどのような制度なのかをご紹介します。

保証人になるということは、大きな責任が伴いますので、保証人になることを求められた・求める場合には、責任の範囲をしっかりと理解して判断しましょう。保証人を断りたい場合はこちらをご確認ください。

保証人とは

保証人には、大きく分けると以下の二つがあります。

1.民法上で、保証債務を負う人

2.身元などを保証する身元保証人

民法上の保証人とは

民法では、保証人を「主たる債務者がその債務を履行しない場合に、その履行をなす責任を負う者をいう」(民法446条)となります。

つまり、「債務(借金)を借りる人が返せない場合に、代わりに返す人が保証人」です。

保証人の種類について

1. 単純な保証人

連帯保証人より責任の軽い保証人で、単純な普通の保証人には、「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」がありますので、先に主債務者から取り立ててくれと主張ができます。

催告の抗弁権:債権者が保証人に債務の履行を請求したときに、主債務者に対して請求してくれと主張できる権利です。

検索の抗弁権:債務者に返済能力があるから、主債務者に請求・執行してくれと主張できる権利です。

2. 連帯保証人

連帯保証人には、「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」がなく、主債務者とまったく同じ責任を負います。そのため、債権者(貸主)は、主債務者(借主)ではなく、連帯保証人に対して、債務(借金)を請求することができます。

さらに、詳しい連帯保証人と保証人の違いについて

3. 根保証

根保証は、「借入限度額」と「期間」を決めて、その範囲を保証することになります。
一般的な保証は、3,000万の借り入れに対して、借主が1,000万円を返せば、残り2,000万円の返済を保証するもので、その後、借主が借りた分に対しては保証範囲外です。
ところが、根保証は、新たに借主が追加で1,000万円借りた場合、その1,000万円も保証することになります。

4. 包括根保証

根保証のさらに、厳しいもので、保証の期限や限度額が定まっていない根保証です。
「継続契約から発生する全ての債務を保証する」ことになります。
この契約は、酷ということで、平成17年4月1日に施行された民法改正により、保証人が個人の場合は、限度額を決める必要があると改正されています。

共同保証

保証人が一人の場合は、単独保証、保証人が二人以上の場合を共同保証といいます。

保証人間に連帯のない、「通常の共同保証」は、債務を均等に分割して、分割部分だけを保証する「分別の利益」が認められます。

保証連帯

共同保証のうち、分別の利益を特約条件でなくして、各保証人が債権者に対して債務の全額を保証する保証方法です。

身元保証人とは

身元保証人は、雇用契約における身元保証を行うものです。

従業員の故意や過失により、雇い主が損害を受けた場合に賠償責任を負います。

ただし、身元保証人は、保証期間が原則三年間、最長で5年間と定められており、雇用主側も身元保証人に対して保証責任が発生する恐れがあるときには通知を行う義務があります。

民法の保証人程、責任の重い制度ではありませんが、身元保証人になることは、その人の行動に対して責任を負うことを覚えておきましょう。

保証人の意義

・保証人制度があることでスムーズに貸し借りが行えるメリットがあります。単独では、借金や賃貸住宅に住む返済能力がない(ないと思われる)人でも、保証人制度があることで、借りることができます。

・契約不履行を防止する意味を持ちます。

保証人制度の危険性

・貸す方(債権者)が、保証人からの取り立てを前提とした安易な貸し出しを行う。

・会社で資金を借りる場合に、本来、有限責任がメリットの株式会社に対して、オーナーの個人連帯保証人を付けることで責任が重くなる

・非常に重い責任を保証人側が負うにもかかわらず、保証人のメリットがまったくない。

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