農産物や貴金属を売買する商品先物取引の基本

商品先物取引とはどのような取引

商品先物取引は、農産物や鉱業製品を取引所で売買する取引で、主な銘柄として、金・銀・白金などの貴金属、ガソリン・灯油・ゴムなどの石油類、とうもろこし・大豆・コーヒーなどの穀物があります。

先物取引は、「将来の一定期日に決済することを約束した取引」のことです。

先物取引は、将来の物の値段を予想して(上がるか下がるか)取引を行います。
農産物は、春に種をまき秋に収穫しますが、それまでの天候等により秋の生産量や価格がどうなるか分かりません。
そのため、春の時点で売買で売買を約束しておけば、生産者にとって収穫からの売り上げが計算できるため計画的な生産ができます。

この商品先物取引を利用して、リスクヘッジや資産運用を行うことができます。

商品先物取引の特徴

1. 総代金を必要とせず、証拠金を担保に大きな取引ができます。
商品先物取引は預ける証拠金を担保に、数十倍の取引ができます。(レバレッジ)

2. 投資対象が、穀物・貴金属・石油などの一次産品が中心です。
商品先物取引で取り扱う銘柄は、穀物や貴金属などの一次産品が中心です。そのため価格変動において需給バランスが占める割合が大きいことが特徴の一つです。

3. 取引に期限(限月)があります。
商品先物取引は株式と違い取引に期限があり、その期限の事を限月と呼びます

買い・売りどちらから取引を始めてもその期限までに反対売買により取引を終わらせなければいけません。期限を超えると実際に物を受け渡すことになります。

4. 買いからも売りからも取引を開始できます。
商品先物取引はFXなどと同じように売りからスタートできます。
なぜ、売りからスタートできるかですが、元々、農産物取引から始まっていることを思い出してください。商品先物取引の歴史はこちら
農産物の売買では、秋の収穫が約束されているため春に売っても問題ありませんし、それが発展していくにつれ、一般の投資家においても同じルールで取引が行われることになったのです。期限までに売ったものは買い戻しておけばいいのです。

農家は、秋の収穫量と価格が春の時点では分かりません。しかし、春の時点で秋に収穫できる最低の収穫量は分かっています。そこで、春の時点で先に売っておけば、秋に豊作で値下がりしても春に約束した価格で売れるのです。
値上がりすると、安く売ることになるので損ですが・・・
ただ、種まきの時点で秋の収入が分かればそれに基づいて育てるためにどれくらいお金をかければいいか分かりますよね?そのメリットは大きいのです。
商品先物取引価格表

商品先物価格表(金:Gold)ドットコモディティ

決済方法

商品先物取引には、現物を受け渡す「受渡決済」と取引で発生した損益のみを計算する「差金決済」の二つの決済方法があります。

受渡決済:実際に現物(金や大豆など)を受け取る(渡す)決済方法です。

買い方は、代金を支払い品物を受け取ります。

売り方は、品物を渡して代金を受け取ります。

実際に物を受け渡すのではなく倉荷証券という倉庫保管してある品物の証券を受け渡します。

差金決済:取引で生じた差損益金のみを口座内の証拠金で処理します。

証拠金

商品先物取引は、取引代金全額を必要とせず、一部の担保を預けることで取引ができます。これを証拠金制度といい、少ない資金で大きなお金を動かせるレバレッジ効果を使うことができます。

その中でも証拠金は4種類に分かれています。

1.「取引本証拠金(とりひきほんしょうこきん)」 新規に取引を行う際に必要になる証拠金。

2.「取引追証拠金(とりひきおいしょうこきん)」 新規取引後に計算上の損失が取引本証拠金の半額を超えた場合に必要になる証拠金。いわゆる追い証と言われる証拠金。

3.「取引定時増証拠金(とりひきていじまししょうこきん)」 納会日(最終取引日)が近づき、一定の期間を迎えた場合に必要になる証拠金。

4.「取引臨時増証拠金(とりひきりんじまししょうこきん)」 相場変動が激しくなっている時などに臨時に必要となる証拠金。

追証拠金制度

本証拠金の数十倍の取引ができる商品先物取引では、利益が出る時はいいとしても、反対方向に価格が動き、損失が出ると預けている証拠金では足りずに担保を増やす事が求められます。

預けている本証拠金の50%を超える損失となった場合に、取引を継続するか、決済して終わらせるかを決めます。

取引を継続する場合は、翌営業日の正午までに必要となる追加証拠金を預けることになります。期限までに預けないと強制的に決済されます。

もちろん、追証拠金は一度で終了ではなく、さらに損失が膨らんでいくと次々に追加で証拠金を預けることになります。

そのため、追証拠金が必要な時には、継続するか止めるか、継続する場合は、どこまで様子を見るのかを決めることが大切です。

限月

限月は、先物取引の期限が満了となる月のことです

商品ごとに異なりますが、商品先物取引は6限月制で、最長でも1年以内に期限が決められています。つまり1年以内に買いでも売りでも決済する必要があり、いわゆる塩漬けができないということです。

日本では、先限(さきぎり)と呼ばれる、その時点で一番期限の長い限月が取引量が多く、人気です。期近と言われる期限が短いものは、取引量が少ないことや現物の受け渡しを意識した取引が多く好まれません。

2011年10月の東京金では、2012年8月限が最も期間の長い先限です。

限月を利用した取引

限月を利用して、期近と期先の価格差が開きすぎていることを利用した取引や季節性を利用した多様な取引を行うこともできます。

取引時間

商品先物取引では、取引時間が日中と夜間に分かれています。

2009年5月より取引時間の延長が行われ夜間取引が開始されました。

翌4:00までの延長については2010年9月から始まりました。

取引時間

出典:ドットコモディティ

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