金沢が全国生産量の98%を占める金箔とその作り方

金を薄く伸ばした金箔は、金沢市でほとんどが作られています。黄金の国(ジパング)が誇る美しい金箔の作り方です。

金箔とは

黄金の国「ジパング」としてマルコ・ポーロの東方見聞録にも描かれた日本。建物・漆器・陶磁器などに金箔をはって、美しく仕上げる技術は、世界でも比類がありません。

金箔をはった建物

現在の金箔の生産は、金沢市が全国生産量の98%以上を占めています。元々、金沢の地名自体が、金の沢として金が取れた地であることを示しており、金沢市街地を流れる犀川上流では、今も砂金が取れます。

金箔は、純粋な金ではなく、銀と銅を少し加えた合金です。合金にすることで展延性(薄く延ばせる)が増し、色に違いがでます。

金・銀・銅の比率により、一番純金度の高い「五毛色」や、生産量の多い「四号色」などに分かれます。

金箔は、1万分の1ミリまで薄く叩いて延ばしますが、その金箔を製造する過程を「日本の金箔は99%が金沢産」から抜粋します。

日本の金箔は99%が金沢産
日本の金箔は99%が金沢産 北國新聞社出版局

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金箔の製造過程

澄屋の仕事

金を伸ばして薄くすることが澄屋の仕事です。

■第一工程―延金(のべきん)

・金合わせ:延びをよくし色調を整えるために、金に微量の金や銅を加えます。1300度に熱して合金を作り成形します。

・延金:金合金を圧延機で100分3ミリ程に延ばす

■第二工程―上澄

・澄打ち:澄打ち用の紙を使い、延べ金を四段階に分けて打ち延ばす。最後に艶消しのために軽く打つ上澄みを経て終了。

・仕立て:1000分の3ミリ程に打ち上がった澄を30枚程重ね、約20cm角の型に当てて折り曲げ、裁ち包丁で切る。仕上がった上澄は箔屋へ送られる。

箔屋の仕事

■第三工程―箔打ち・箔落とし

・引き入れ:約20cm角の上澄を12枚程の小片に切り、箔打ち用の紙に挟む

・打ち前:小片をはさんだ箔打ち用の紙を1860枚重ねて、当革などで固定し、箔打ち用の機械で打つ。打ち上がったら紙仕込みを終えた主紙に移し替えてさらに一万分の1ミリまで箔を延ばす

・抜き仕事:打ち上がった金箔を品質ごとに選別して別々の広物帳に移します。

・箔移し:選別した金箔を竹製の枠で10.9cm角など所定の大きさに切り揃えて三また和紙に乗せていく。

■金箔の完成:通常は100枚を1単位とする。

金箔に使う紙

金箔を薄く延ばしていく過程で使うのが紙です。紙がすぐ破れてしまうようでは、金を延ばすことができず、紙が強すぎると金箔が破れてしまいます。

伝統的な紙が雁皮紙で、近年、使われているのが、グラシン紙にカーボンを塗った特殊紙です。

雁皮紙(がんぴし)(wiki)

ジンチョウゲ科の植物である雁皮から作られる和紙である。

雁皮の成育は遅く栽培が難しいため、雁皮紙には野生のものの樹皮が用いられる。古代では斐紙や肥紙と呼ばれ、その美しさと風格から紙の王と評される事もある。

繊維は細く短いので緻密で緊密な紙となり、紙肌は滑らかで、赤クリームの自然色(鳥の子色)と独特の好ましい光沢を有している。丈夫で虫の害にも強いので、古来、貴重な文書や金札に用いられた。日本の羊皮紙と呼ばれることもある。

グラシン (glassine)紙 (wiki)

長時間叩解した亜硫酸パルプを原料とし、スーパーカレンダーという高圧のローラーを使って加工する。この過程で、パルプの繊維は圧縮・平滑化され、隙間を失う。

金沢での金箔作り

江戸幕府は、金銀の管理体制を強化し、金箔作りを金座と銀座の管理下として江戸・京都以外での製造を禁じました。

しかし、前田家の加賀藩(金沢)では、こっそり金箔を打っていたようです。

隠し打ちの手段

1.真鍮や錫の箔(真鍮箔・錫箔・銅箔)の製造を名目に金箔を打つ
2.既存の金箔を修理するために打つ
3.うちうちでこっそりと打つ(密造)

必死に金沢の職人が江戸時代に金箔作りを守ってきたおかげで、今の金沢は金箔と金を使った工芸品の街として全国の注目を集めています。

金箔の扇子と折り鶴

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