投資・資産運用にはどんなリスクがある。その種類をご紹介します
投資を行う際には、様々なリスク(危険)があります。そのリスクをしっかり理解した上で取引を行いましょう。
元本保証の金融商品も金融機関の倒産や国家の破綻などのリスクがありますので、100%絶対に安全なものはありません。
車を運転するときには事故のリスク、電車や飛行機に乗ったときにはそれぞれ事故のリスクがありますので、リスクの程度を知って対処をすることです。
金融商品取引業者は法律(金融商品取引法)により元本保証の有無など重要事項を説明することを義務付けられています。
価格変動リスク
価格変動リスクは、その名前の通り、投資対象の価格が変動するリスクを指します。
投資した金額よりも下がれば損失となりますので、最も分かりやすくかつ重要なリスクです。
しかし、価格変動は、逆に値上がりすれば利益となりますので、価格変動リスクはリターンと裏表一体といえます。
価格変動リスクの大きな金融商品は、価格変動リターンが大きくなる可能性を持っています。
この価格変動については、ボラティリティ(変動率)として示されます。
流動性リスク
流動性(りゅうどうせい)リスクとは換金しやすさのリスクです。
流動性が高いという場合は換金性が高いということです。
普通預金は、ATMや窓口ですぐに引き出すことができますが、土地や家などの不動産は換金に時間がかかります。
流動性が低いと値下がり局面で売りたいのに売れなくて、想定以上に損失が出る場合もあります。
不動産の売買においても急に現金が必要となり、相場以下の価格で手放したなども良くある話です。
株式投資やFX投資においても取引量(出来高)の少ない銘柄(通貨)だと、自分が希望する価格で売り注文を出しても買い手が中々現れないということになり、希望価格よりも低い価格でしか現金化ができないことがあります。
銀行の定期預金も同様で、たとえば満期前に無理やり解約する場合にはペナルティ金利が適用されることになり、解約に制限のない預金に比べて流動性が低いと言えます。
流動性が低い投資商品は無理に換金しようとする場合には損失が発生しやすく、流動性が低すぎる場合には換金すらできないということもありえるため、投資をする場合にはこの流動性リスクについても十分に考慮する必要があります。
信用・倒産リスク
債券や株式の発行体(企業や政府自治体など)が破綻するリスクです。
このリスクは、元本保証の商品にも存在しており、国家自身がデフォルト(破綻)する可能性もあります。
信用リスクの大小はあるとはいえ、日本や米国といった国にもリスクがあります。
実際、ロシア・アルゼンチン・ギリシャなど多くの国がデフォルトして発行した債券や預金の価値が失われています。
インフレ・デフレリスク
インフレリスクとは、インフレーションによる貨幣価値の下落で実質的に損失となるリスクのことです。
現金や定期預金、債券などはこのインフレリスクに弱い商品です。
デフレリスクは、逆に貨幣価値の上昇で実質的に損失となるリスクです。
デフレ時には現金を持っておくと物の価値が下落していくため、実質的にお金の価値が増えます。
インフレリスクに弱い資産
現金
預金(特に長期の定期預金)
債券(特に満期までの期間が長期のもの)
インフレリスクに強い資産
コモディティ(商品投資。貴金属など)
土地・不動産
株式
詐欺リスク
これまでのリスクは、金融商品に特有のものでした。
詐欺リスクは、金融商品自体のリスクではありません。
詐欺まがいの金融商品を売りつけられるリスクや金融商品の特徴や内容を知らないまま買ってしまうリスクです。
ある意味、もっとも重要なリスクと言えますので、本ウェブサイトを始め様々な機会に勉強をしていきましょう。