世界経済や資産運用に大きな影響を与える格付けとは(格付け会社)

発行された債券および発行体(企業、政府、自治体等)が有する債務を償還まで予定通り支払える能力があるかどうか(総合的な信用力)について格付けを行いAAAやBBBといった記号で評価する会社のこと。

格付け評価

プラス記号とマイナス記号:各カテゴリー内での相対的な強さをあらわす。

ムーディーズは Aa から Caa までの格付に、1、2、3 という数字付加記号を加えている。1 は、債務が文字格付のカテゴリーで上位に位置することを示し、2 は中位、3 は下位にあることを示す。

投資不適格債は、「ジャンク債」とも呼ばれ、信用力が低く、元本の償還や利息の支払いが不確実な債券です。

金融機関や個人投資家が、投資を行う際には、重要な指針となります。

R&Iによる評価について

AAA 信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。

AA 信用力は極めて高く、優れた要素がある。

A 信用力は高く、部分的に優れた要素がある。

BBB 信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。

BB 信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。

B 信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。

CCC 信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い。

CC 発行体のすべての金融債務が不履行に陥る懸念が強い。

D 発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。

金融機関などの機関投資家および個人投資家ともに、この格付け評価を参考に、債券投資を行います。そのため、低い格付けの債券は売れず何とか高い格付けを得ようとし、様々な問題が起きています。

格付けの問題点

1.複数の証券やローンを組み合わせた場合

2007年から表面化したサブプライムローン問題に端を発する世界的な金融危機では、その格付内容が問題視されている。サブプライムローン等の本来は最低の格付であるはずのローンであっても、証券化商品組み入れの過程で他のローンと組み合わされると、一度に破綻する事はなくリスクが低下したと見なされて、証券としては上位の格付が付いてしまう事が多い。例えばS&Pが、実質ジャンク債程度の信用性に留まるサブプライム住宅ローン関連証券にAAAの格付けが与えられていた。(wiki)

2.格付けそのものの問題

さらには破綻寸前だったエンロン(米国エネルギー卸売り会社)や通信会社ワールドコムに投資適格級格付けを与えていた事実に対して、S&Pは米国バラック・オバマ大統領の顧問らから批判を受けている。(wiki)

上記の例のように、民間企業である格付け会社の格付けに経済全体が左右される例も多く、国債ですら、格付けから逃れることができず、格付会社の責任の重さが問題視されつつあります。
格付け会社の格付けが、世界経済に与える影響が大きすぎるということです。

主要各国の格付け(S&P2012年5月8日)

発行体名 発行体格付け(自国通貨) 発行体格付け(外貨建て)
アルゼンチン B B
イタリア BBB+ BBB+
英国 AAA AAA
オーストラリア AAA AAA
カナダ AAA AAA
韓国 A+ A
ギリシャ CCC CCC
スイス AAA AAA
スペイン BBB+ BBB+
中国 AA- AA-
ドイツ AAA AAA
日本 AA- AA-
ニュージーランド AA+ AA
フランス AA+ AA+
ブラジル A- BBB
米国 AA+ AA+
ベトナム BB- BB-
ポルトガル BB BB
南アフリカ A BBB+
メキシコ A- BBB
ロシア BBB+ BBB

出典:S&P、五十音順

【世界の主な格付け会社】

格付投資情報センター(R&I)

日本格付研究所(JCR)

ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク

スタンダード・アンド・プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)

フィッチレーティングスリミテッド

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