FIFAの汚職事件【ゼップ・ブラッター前会長】の報酬金額は約4億1800万円

ワールドカップをはじめとしたサッカーを統括する国際サッカー連盟(FIFA)は、ゼップ・ブラッター前会長の2015年報酬が約363万スイス・フラン(約4億1800万円)と発表。

腐敗と汚職に塗れたFIFA自身の公表した数字。大企業のCEOと比較すると安い報酬額。しかし、オモテ向きにできない裏のお金は相当の金額を貰っているでしょう。

英国の記者「アンドリュー・ジェニングス」さんが、追い込んだFIFA腐敗の内幕は凄まじいものでした。

ワールドカップ開催地を巡る選挙が、お金の力でゆがめられているのは周知の事実でした。しかし、その具体的な内容を指摘したのがアンドリュー・ジェニングスさんとFBI。ブラッター前会長の前任者であるジョアン・アヴェランジェ時代からサッカーの商業化は推し進められて、マーケティング・商業的には大成功を収めています。ワールドカップは今やオリンピック以上の規模を誇る世界最大のスポーツイベント。それを一手に握るFIFAの権力は相当なもの。

サッカー

出場する選手達は、普段のトレーニングやリーグ戦を所属クラブの元に戦います。当然、怪我や活躍できないリスクを負ったまま。しかし、ワールドカップ及び予選に出場するのは義務なのです。

もちろん、アベランジェ&ブラッターコンビがサッカー界にもたらした恩恵も非常に大きな物であることは事実。ただし、その腐敗具合は、【FIFA 腐敗の全内幕】 アンドリュー・ジェニングス著を読むと下衆っぷりに驚愕します。


スポーツマフィアと呼ばれるゼップ・ブラッターFIFA前会長

リオで違法宝くじを扱っていた、カストル・アンドラーデ、ブラジルの水球選手だったジョアン・アベランジェ、アディダスのホルスト・ダスラー、スポーツ界にはスポーツマフィアと呼ばれるお金の渦巻く利権構造があります。

五輪及びワールドカップ開催は、スタジアム建設・テレビ放映・グッズ販売・スポーツ選手育成・観客動員と、非常に大きなお金が動きます。その開催地決定権を握るのが五輪はIOC、ワールドカップはFIFA。この両組織は非常に似た組織で行っていることも似たようなもの。そうそう、日本の広告代理店電通もこのFIFA利権にはかなり食い込んでいます。

サッカースタジアム

中でも、FIFA前会長のゼップ・ブラッター氏を巡る汚職事件は非常に大きなもの。1国1票の理事による開催地を巡る投票は、お金や観光を巡る賄賂合戦。

FIFA会長はスイスの本部から故国に帰国するたびに、金の延べ棒をブリーフケースにいれて持ち帰っていた。
税関も外交パスポートを持つ彼をチェックできない。資金洗浄、軍事独裁政権との癒着、韓国戦他での八百長、
W杯開催地選挙、会長選挙で飛び交う実弾、放送権、マーケティング権をめぐる賄賂。文芸春秋

ブラッター前会長は1998年のFIFA総会で、UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)のレナト・ヨハンソン氏を破り当選。それ以降、ヨーロッパに対抗して南米・アジア・アフリカを票田として優遇してきました。

もっともワールドカップと政治は、スポーツと政治は別に扱うべしという建前を常に押し出さないといけない位、絡み合っているものです。さらに、ワールドカップによる収益は巨大。収益3600億円に対して営業利益は2300億円とは利益率が良すぎます!4年に一回の売上であがったお金でその間を過ごし、サッカー普及させなければいけないということなのでしょう。

サッカーについても同様、FIFAにとって最大の稼ぎ手となるのが4年に一度のW杯である。4年間の事業活動のなかで、たった1回のW杯による収益が全体の約90%も占める。2006年ドイツ大会でFIFAが得た収益は17億ドル(約1,700億円)で、営業利益は12億ドル(約1,200億円)。ところが2010年南アフリカ大会では、収益はその倍に膨れ上がり36億ドル(約3,600億円)にも達し、営業利益は、23億ドル(約2,300億円)にも及んだ。FOOTBALL CHANNEL

主な政治が絡んだワールドカップ

1934年 イタリア
ファシスト体制のプロパガンダ
1974年 西ドイツ
東西冷戦のさなか、西ベルリンでの開催問題
1978年 アルゼンチン
軍事独裁政権による政治利用
2002年 日韓共催
アジアへのサッカー普及、FIFA内部の権力争い

後藤健生著【ワールドカップは誰のものか】より抜粋

2018年のロシア開催及び2022年のカタールでのワールドカップ開催にも非常に問題が生じています。

アベランジェ&ブラッター前会長の貢献

FIFAを汚職のはびこる組織にした負の面に対して、アベランジェ&ブラッター氏はサッカー普及に関して良いことも行っています。

  • ワールドカップの商業的成功
  • ワールドカップ出場国の増加:16チームから32チームに
  • 20歳以下のワールドユース創設(U20ワールドカップ)
  • アジア(日韓)・アフリカ(南アフリカでのワールドカップ開催
  • 中東カタールでのワールドカップ開催(2022年)
  • FIFAを巨大な組織に育成

元のFIFAは欧州が寡占していた組織、そこに南米が加わりサッカー強国を中心とした組織でした。それがアジアやアフリカ・北米に広がったのは、現在のFIFAのおかげでしょう。純粋なスポーツ面だけを重視して、お金や興行要素を無視すればここまでサッカー人気は拡大しなかったと思います。

これらを成し遂げた組織のトップとして活躍した面もあることを忘れては可哀そうかもしれませんね。日本代表監督して日本でも尊敬を集めるイビチャ・オシムさんも悪い面ばかりではなく良い面を見るべきと話しています。政治の世界は、きれいごとだけでは済まされません。清濁併せ飲む器量が必要でしょうし、ブラッター以外の人物が会長職にあればFIFAの腐敗を防ぎながら、現在の発展を維持できたのでしょうか。

オシム:それから彼が行なってきた良いことについてもしっかりと見るべきだ。悪い面ばかりを強調しても意味がない。それだけのことを彼はしているのだから。今日、どれだけの国でサッカーがNo.1スポーツになっているか。加盟国と地域の数でFIFAは国連に匹敵する。ナンバー

ジョアン・アベランジェ会長の貢献をサッカーライターの賀川氏が執筆。ブラッター氏対ヨハンソン氏の選挙結果も。

その積極案によって、FIFAは加盟国を飛躍的に増し、スポンサーの導入によって経済的基盤を確立した。24年の間にU-17(17歳以下)、U-20(20歳以下)、U-23(オリンピック)と女子、さらにフットサルの各世界選手権が創設され、24チームによるワールドカップは、さらに今度の大会から32に増えたのだった。 現在FIFAには6000万ドルに及ぶ財産が残っているが、こうした金を生む事業だけでなく、世界の少年少女を不当労働から守るために「セーブ・ザ・チルドレン」運動を起こし、また世界128カ国に「SOS、チルドレン・ヴィレッジ」の組織を作り応援し続けるなど、ユニセフ(国連児童基金)と協調して世界の恵まれない子供たちを救う事業も行なうようになっている。アベランジェ会長の24年

FIFA汚職事件に興味ある方は、アンドリュー・ジェニングスさんの著書をお読みください。ブラジルの一部やFIFAの腐敗の一端が深く理解できると思います。黒い輪はオリンピックにまつわるお金と権力の話。

サッカーの汚職事件

このページの先頭へ