またもどんでん返し。バイデン大統領は、キーストーンXLパイプラインの認可取り消し

カナダとアメリカの間をつなぐ、キーストーンXLパイプライン計画をバイデン大統領が禁止したため、トラブルが起きています。

これ、オバマ大統領時代に、認可したものの、拒否権発動でストップ。トランプ大統領が、2017年に認可した難しいプロジェクト。

バイデン大統領、初っ端からキーストーンXLパイプライン建設中止

バイデン大統領は、公約で、石油関係の補助金を減額し、再生可能エネルギーに移行するとしていました。

いきなり、初日から、環境規制の強化を打ち出しており、この方面の速さは、凄いこと。


TCエナジーによる大規模なパイプライン計画は、フェーズ4に別れて作られており、カナダのアルバータからイリノイ。テキサスをつなぐ壮大な原油パイプラインをつくり、原油を運ぶプロジェクト。多額のお金と人員を投入した壮大な計画でした。

このパイプライン、2005年に提案されて、2017年に建設がスタート。その間、様々なことがありました。シェールガスの開発や環境問題。再生可能エネルギーへの傾倒。温暖化問題。そのせいで、米国大統領の交代の度に、話がひっくり返るという始末。

 

トランプ米国大統領は3月29日、カナダのアルバータ州と米国のネブラスカ州を結ぶキーストーンXLパイプラインの建設計画をあらためて承認する大統領令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(Presidential Permit)に署名した。トランプ政権が2017年3月に同パイプライン計画に承認を与えた際の手続きが不適切だったとして、モンタナ地区連邦地方裁判所が2018年11月8日に建設差し止めを命じた判決への対抗措置ともみられる。

キーストーンXLパイプライン建設は、アルバータ州南部から直径約90センチ、総延長約1,900キロのパイプラインを敷設し、ネブラスカ州で既存のキーストーン・パイプラインにつなぐ大規模プロジェクト。完成すれば、アルバータ州でオイルサンドなどから生産される重質原油を、米国の石油精製能力の5割以上が集中するメキシコ湾岸地域の製油所群まで輸送する能力が大幅に増強される。jetro

キーストーンXLのリチャード・プライヤー社長は、今後、1,000人以上の雇用が削減されると話しています。

カナダのトルドー首相は、この決定に対して失望するも、決定は認める方向。そして、アルバータ州のケニー首相は、カナダとアルバータ州に経済的な打撃を与えるとして、トルドー首相に、報復を検討するように要請しています。

アメリカの原油・エネルギーは、難しい問題になりそうです。原油・シェールガスはじめ開発すれば環境にダメージを与えますし、再生可能エネルギーだけでは、イレギュラーに弱い。今後の展開を見守りましょう。

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