ヘッジファンドは、ベンチマークに勝つだけではダメで絶対収益を目指す存在

ヘッジファンドは米国で生まれた私的な投資組合(特定・少数の投資家や金融機関などから出資を受ける)です。少数の投資家から高額の投資金を預かって様々な方法で運用を行います。

ヘッジ(リスク回避)と言われますが、ヘッジファンドにも多種多様なファンドが存在し、ひとくくりにすることはできません。

絶対収益とベンチマーク

一般的な投資信託やファンドが、ベンチマークを上回ることを目標としているのに対して、絶対収益を目指しているヘッジファンドが多いことが特徴です。

通常のファンドは、日経平均やTOPIX・ダウといった指標と自身の成績を比べるため、指標がマイナスの場合、ファンドの成績もマイナスになる傾向があります。

ヘッジファンドは、絶対収益、つまり預かったお金を増やすことを目的としており、報酬形態も利益に対して20%というように成功報酬として受け取ります。
(もちろん全てのヘッジファンドがこの形ではありません)

元々、ヘッジファンドのヘッジは、一般的なファンドは規制が厳しく、経済が成長している状態には成績が良くても経済低迷時には利益が出ない・または損失が出やすいことから、経済低迷時にも利益が出る・損失を回避したいという方向性から生まれたものです。
(一般的なファンドは、空売りやデリバティブが利用できません)

デリバティブ

リスクヘッジのために生じたデリバティブを駆使して取引を繰り返すことから、取引が高度になる・成功報酬により利益が出れば運用者にも大きな報酬が得られるため、ロケットサイエンティストと呼ばれる理数系の大学出身者が大挙してヘッジファンド業界に参入し、最も成績優秀な学生が向かう就職先の一つになっています。

有名なヘッジファンドとしては、ジョージ・ソロス氏が率いるクォンタム・ファンドやジュリアン・ロバートソン氏のタイガーファンドなどが有名です。

また、ノーベル経済学受賞者も含めた金融業界のエースが揃ったヘッジファンド「LTCM」が、1997年のアジア通貨危機・1998年のロシア危機時には、レバレッジをかけて運用していたLTCMの取引の損失が拡大し、世界金融危機に繋がるとして、金融界を揺さぶることになった。結果的にニューヨーク連邦準備銀行を中心に銀行が短期融資を行いLTCMの解体を行うことになった。

ヘッジファンドが成長するにつれて、世界経済を混乱させているのはヘッジファンドだとの意見も強く情報開示や金融当局の規制などが行われるようになっています。

また、ヘッジファンドが投資業界の花形として全てのファンドが儲かっているようなイメージを与えることもありますが、前述のLTCMはもとより多くのファンドが生まれては消えを繰り返していることを忘れてはいけません。

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