マネーロンダリングとは?お金を洗う?
資金洗浄と訳されるマネーロンダリングは、やっかいな問題です。
不正行為で得たお金をそのまま使うといわゆる足がつくといい、脱税・犯罪発覚で逮捕されることがあります。それを防ぐために、マネーロンダリングを行い自由に使えるお金にします。
現代のお金は、金額が大きい程、現金紙幣ではなく、電子的に口座内で処理が行われます。
昔に映画などではトランクケースにお金を詰めて、受払いを行っていますが、金額が多くなるほど難しくなります。
お金の重さ
紙幣は、1枚当たり約1g、新品の一万円券1000枚の重さは、1.05kgです。
つまり、1億円のお金は、約10.5kgに相当します。
マネーロンダリングや不正行為
犯罪や不正行為で、得たお金は、そのまま使うと、取り締まり機関にバレてしまう可能性が高まります。
犯罪や不正行為の例
例:A氏が、盗んだ絵画を1億円でB氏に売り、その代金をB氏がA氏の口座に振り込みました。
このまま、A氏が、お金を使うと、企業・個人どちらにせよ税金・会計の面から、この1億円の出所は?という点が問題になってきます。
そこで、この1億円をあちこちの口座や国を経由させることで、出所を不明にしてしまうのです。
タックスヘイブンもマネーロンダリングに絡んで良く出てくる言葉ですね。
マネーロンダリングの解説
犯罪や不正取引などで得た資金を別の口座に移し、資金の出所や受益者をわからないようにして正当な資金のように見せかけること。資金洗浄ともいわれる。
麻薬、脱税、汚職、証券詐欺、粉飾決算などで得た汚れた資金が、口座を転々とするうちにきれいに洗濯されていく様をしめしている。
法律でも禁止されている行為で、金融機関も警戒している。外為取引の自由化によりマネーロンダリングが増える可能性もあり、1989年にマネーロンダリングを監視・防止する国際機関として金融活動作業部会(FATF)が設立された。
マネーロンダリングは、借名口座・仮名口座・手渡し・債券・金(Gold)など、多くの手段を経由することで、お金の出所を分からなくします。
使えないお金より使えるお金
不正な手段で入手した使えないお金1億円より、マネーロンダリングを行って、使えるようになったお金8千万円の方が価値が高いのです。
有名絵画などが盗まれた場合、美術業界の人間であれば、その絵画が売りに来たら盗難品だとすぐにわかりますね。お金にも紙幣番号・口座番号(口座名義)という形で識別できるのです。
フェルメールの絵「手紙を書く女と召使い」は、二度も盗難に会っています。
マネーロンダリング防止策
現在の日本で、金融機関に口座開設を行う時、本人確認書類の提出や、簡易書留・転送不要郵便などで書類が郵送されることがありませんか?
本人確認に関するルールは、年々、厳しくなっています。
その理由が、マネーロンダリングなど犯罪や不正行為を防ぐためなのです。もし、簡単に銀行口座が開ければ、大量に架空の銀行口座を開き、そこでお金を何度も行き来させることで、調査に時間がかかるようになります。
その間に、不正に得たお金は、少額であれば物に、多額であれば、海外に逃がしてしまうことなどを行えます。
本人確認が必要な取引
口座の開設・貸金庫・保護預りなどのお取引を開始される時
200万円を超える大口現金の受払取引をされる時
10万円を超える現金による振込をされる時(電気、ガスなど公共料金の収納を含みます。)
これらの取引以外にも本人確認をさせていただくことがありますので、ご協力ください。
小説「マネーロンダリング」
マネーロンダリングの現場を知ってみたい方は、橘玲氏の小説「マネーロンダリング」がおススメです。物語としても面白いので楽しみながらマネロンの知識を得ることができます。
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