バーナンキ議長のジャクソンホール講演とQE3(量的金融緩和)

バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は2012年8月31日、米ワイオミング州のジャクソンホールでの講演を終えた。
QE3(量的金融緩和)についてどのような話を行うの関係者の注目を集めた内容です。

QE3は9月13日のFOMCで決定!

ジャクソンホール講演とQE2

このジャクソンホール講演は、2010年の8月にここから「QE2(量的金融緩和第二弾)」の始まりを示唆。その後に11月のFOMCでQE2をスタートしたため、同じ流れが起きるのではないかと注目を集めていました。

8月の夏休みを終えて、米国では大統領選挙、欧州ではユーロ危機と様々なイベントが待ち構えており、その第一弾としてジャクソンホールでのバーナンキ議長の講演でした。

ジャクソンホールでのバーナンキ議長講演内容

雇用市場の停滞は特に深刻な懸念事項であり、一段の改善を実現することは重要だ。

FRBは、政策手段の不透明性と限界を十分考慮しながら、必要に応じて追加政策緩和を実施していく。

現在の経済情勢には満足できない。経済が一段と速いペースで拡大しない限り、失業率の改善は見込めない。

失業率は依然、大半のFOMCメンバーが長期的に正常とみなす数値を2%ポイント強超える水準にある

住宅部門は、改善の兆しが見えるものの、住宅活動は引き続き低水準

連邦や州・地方レベルの財政政策が、経済成長のペースに大きな逆風となっている

これまでの経験に基づくと、こうした政策には効果があり、実施されなかった場合2007─09年のリセッション(景気後退)は一段と深刻化し、現在見られる回復も現状より緩慢なものになっていたことは明確だ。出典:ロイター

●各国の失業率の推移(米国・ドイツ・日本・スペイン)
失業率の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

また、金融緩和政策は、効果を上げており、インフレ率は、連邦公開市場委員会(FOMC)が目標とする2%近辺で推移し、インフレ期待も安定してきた。として、QE3を実施する祭の弊害の一つとしてあげられるインフレ率は問題ないとの見解を示しています。

米国は、今後、緊縮財政を行うことが予想され、景気悪化を避けるために「金融緩和(QE3)」とドル安政策を行うことは十分に考えられます。

●米国政府の総債務残高(対GDP比)

政府総債務残高(対GDP比)の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

QE3が実施された場合

QE3が実施されると、FRBは、国債の大量購入を行い、ドルが市場にあふれることになります。そして、大量のマネーがリスク資産(リスクオンとリスクオフ)に向かうことになります。

全体的に株式市場や商品先物市場の上昇の可能性が高まります。

一方で、市場でドルが余ることで、ドル下落そして金利上昇など、ドル暴落と急激なインフレを招くことが危惧されています。

そのため、バーナンキFRB議長も雇用統計とともにインフレ率に注目しているわけです。

世界的にも、ユーロ危機・米国景気や米国財政問題・中国経済の失速傾向・中東情勢の悪化・干ばつなどによる食糧不足とこの秋の経済情勢は目を離せません。

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バーナンキ議長の紹介動画

第14代連邦準備制度理事会 (FRB) 議長のベン・バーナンキ氏

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